自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」の利用と住宅ローンについて

自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」の利用と住宅ローンについて

Q住宅ローンがあるのですが、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を使うとどうなりますか?

A

1 はじめに

 もともと「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」は、東日本大震災等によって住居等が倒壊してしまったが、住宅ローンの返済義務のみが残ってしまい、被災者の生活の再建を阻んでいる場合に、住宅ローンの返済義務を免除し、被災者の生活の再建を助けるということを目的としていました。
 そのため、もともとの「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」においては、住宅ローンの支払いを継続し、住宅を残すということは考えられていませんでした。

 

2 新型コロナウィルスの特則

 しかし、新型コロナウィルスによる被害では、住居等が倒壊するということはありませんが、収入が低下する中で、住宅をいかに残すかということも重要になります。
 そのため、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を新型コロナウィルス感染症に適用する場合の特則では、住宅ローンの支払いを継続することによって、住宅を残しながら、住宅ローン以外の債務を減免するということも可能になっています。

 

3 具体的な方法

 具体的には、まず、住宅ローン債務も「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」の対象となる債務になります。そのため、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」に基づいて特定調停を起こす場合には、その相手方になります。
 ただ、住宅ローン債権者については、調停条項案の内容として、個人再生の住宅資金貸付の要件を充たす場合には、個人再生の住宅資金特別条項とほぼ同一の内容の条項案をつくることができます。
 これにより住宅ローンについては、特別扱いが可能になり、従前の内容で支払いを継続し、住宅を競売等にかけられることを防ぐことができます。
 また、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」では、手続開始後は原則として返済を止めないといけないのですが、新型コロナウィルス感染症に適用する場合の特則では、住宅ローンについては他の債権者からの意義がなければ、住宅ローンについてのみ支払いを継続することできます。
 この点でも、競売等になるリスクは避けられることになります。

 

4 まとめ

 以上のとおり、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」の新型コロナウィルス感染症に適用する場合の特則では、住宅ローンについては、そのまま支払いを継続し、他の債務のみを減額することができることもあります。
 詳しくは弁護士にご相談ください。
 弁護士法人心では、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」についての相談も承っております。
 まずは、お気軽にご連絡ください。

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