「自然災害による債務整理ガイドライン」の利用と家族について

文責:弁護士 上田佳孝

最終更新日:2021年01月07日

「自然災害による債務整理ガイドライン」の利用と家族について

Q自然災害による債務整理ガイドラインを利用する場合、家族に知られますか

A

1 自然災害によるガイドラインを利用する場合の必要資料

 自然災害による債務整理ガイドラインを新型コロナウイルス感染症に適用する場合、様々な証拠書類の提出を求められます。
 必要書類としては、住民票の写し、債権者一覧表、陳述書及びその証拠資料、財産目録及びその証拠資料、家計の収支表及びその証拠資料、(事業主の場合事業収支実績表)、新型コロナウイルス感染症の影響により借金の返済ができない又は近い将来借金の返済ができなくなることが確認できる資料などが挙げられます。

 

2 自然災害によるガイドラインを利用する場合、家族に知られるか。

⑴ 家族と同居している場合
 上記必要書類のうち家計の収支表及びその証拠資料は、同一の家計全体に関するものを提出しなければならないと考えられます。
 したがって、家計の収支表及びその証拠資料を提出する際、家族の収入に関する資料として給与明細書や確定申告書、源泉徴収票などの資料の提出が必要になる場合があります。
 また、家計の収支表の中には、ガソリン代や保険料の支払い、借金の返済金額なども記載する必要があります。
 ガソリン代の記載がある場合には車検証の写し、保険料の記載がある場合には保険証券の写し、借金の返済の記載がある場合にはその金額が分かる資料などの提出を求められますので、家族にこれらの資料の提出について協力を得なければならない場合があります。
 したがって、家族と同居している場合には、家族に知られてしまう可能性があります。


⑵ 家族と別居している場合
 家族と別居して一人暮らしをしているような場合、家計の収支表も一人暮らしとしての収支状況を提出すればよいと思われます。
 したがって、家族の方から資料の提出や収支の状況について確認する必要がないと判断される場合には、家族に知られずに利用することが可能な場合もあると考えられます。
 もっとも、単身赴任中で家族の生活費も負担しているような場合等には、別居している家族の収支状況も提出しなければならない可能性があります。

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