「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」と車について

文責:弁護士 上田佳孝

最終更新日:2021年01月06日

「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」と車について

Q「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を使った場合、車はどうなりますか?

A

1 所有権留保が付いていないケース

 破産手続では、破産者の財産の管理処分権は破産管財人に帰属し、破産者の所有する自動車は原則として破産管財人により換価されることになります。
 しかし、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」では、債務者の財産の管理処分権は債務者に帰属したままですので、車を強制的に売却されることはなく、原則として車を手放す必要はありません。
 しかし、保有する資産を換価・処分して弁済に充てる内容の調停条項案を採用する場合は、破産手続において自由財産とされない程度の価値のある車は、債務者において換価・処分しなければなりません。なおこの場合でも、財産を換価・処分しない代わりに公正な価額に相当する額を弁済する場合には、その財産を手元に残すことは可能です。

 

2 所有権留保が付いているケース

 自動車に所有権留保が付されており、登録名義が販売店またはローン会社になっている場合は、ローン会社は担保権者となりますので、自動車を売却してローンの残代金に充てることが可能になります。

 すなわち、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を使った場合でも、原則として車はローン会社に引き揚げられ売却されることになります。

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